3.1 備えるべきリスク(詳細)

ガン以外の病気やケガになって避けたい最低限のことは2つです。
・医療費を払えない/治療を継続できない。(3.1.1)
・収入が途絶える。(3.1.2)


健康保険と高額療養費制度を使えば、ある程度はなんとかなりますが、
自営業やフリーだったり、会社があてにならないなら医療保険が必要です。


・ 個室病室に入る余裕がない。(3.1.3)
また個室で療養したければ、医療保険は助けになります。


手術だけで終わるガンは少ないし、ガン治療が何年続くか分からいこともあります。
このため費用面の負担が計算が難しくなります。
・ 家のローンや子供の教育費がかかり、今のままでは長期治療は無理(3.2.1)
・保険適用の範囲でしか治療ができない。(3.2.2)など 。


3.1.1 医療費を払えない/治療を継続できない

必要額:月額10万円〜
麻酔を必要とするような手術になると 2〜300万円にはすぐになります。
仮に医療費が200万円だと
(2, 000,000円 − 267,000円)×1%+80,100円で
高額療養費制度をつかっても97,430円の自己負担が必要になります。
これは月額です。
手術や治療が翌月も続けば、月10万円くらいまでは自己負担です。
4ヶ月もつづくようだと 月額44,000円までになりますが
そんな状態になっていれば、
カラダ、家計、仕事、いろんな意味で大ピンチです。
医療費以外にも 大部屋に入院しているだけでも
食事は、1日:780円は最低かかるし テレビは1時間:100円です。 。


3.1.2 収入が途絶える

必要額:月額15万円〜
サラリーマンで健康保険を普通に手続きしている会社なら
収入の6割までは最大1年半ぐらいは支給されます。 労災なら8割です。
ただし、世間には、社員を使い捨てと考えている会社もあります。
たとえば 社員がすぐに辞めるので、
入社3ヶ月後にしか 社会保険に加入させない会社もあります。
(明らかに違法です。)
労災がらみの治療だと、対応したがらない会社もあると聞ききます。
病気やケガで使えなくなった社員に興味はないので
必要な手続きをなかなかとってくれない会社もあります。
もっとも自営業やフリーランスなら 休業を補填するような公的制度はありません。
入院すれば、その日から収入が途絶えることになります。  


3.1.3 個室病室に入る余裕がない

必要額:1日1万円〜
ベッド4つ以下の部屋に入院すると 差額ベッド代を取られることがあります。
原則、病院の都合で部屋を割り振られた場合は 差額ベッド代を払う必要はありません。
それでも実際には、 個室しか空いてなければ
差額ベッド代を払うか、他の病院に移るかを迫る病院もあります。
その場合は、差額ベッド代を払えなければ、 入院すらできません。

1部屋4人以上の場合、差額ベッド代をとらない病院も多いですが
そういう病室にプライベート空間の確保は望めません。

また、同室の患者がいつもおとなしいわけではありません。
こちらは、病気やケガで疲弊してい状況ですが、
・ 見舞い客が多く、話し声が途絶えない。
・ 看護師や医者と大きな声で話す。
・ イビキ、歯軋りがうるさい。
・ 夜中に何度もトイレに起きる。
・ 遅くまでテレビをつけている。
なんてことはよくあります。

また、同室の人も病人です。
・ 苦痛でしょっちゅううめき声を出している。
・ 頻繁にナースコールを押す。
・ 汚物や薬品の臭いがこもっている。
これはしかたないことです 。

1ヶ月以上の入院になることは少ないです。しばらくの辛抱です。
それでも個室なら、見舞いに来た家族、友達が同室の人に遠慮しなくてもよいのも確かです。

 重度のガンによるリスク

3.2.1 長期治療の負担に耐えられない

・ 家のローン、子供の教育費があり、年間100万円も費用負担できない。
・ 多少の貯蓄はあるが、治療が長引けば仕事も止めざるを得なくなる。


60歳までにガンになる確率は少ないです。
また、ガンになっても 早期に発見できれば、完治するケースも増えています。

ただし、普通の健康診断では、ガンがあるかどうかなど検査しません。
健康診断で問題なくても、 半年後に末期ガンだと宣告された人もいます。
早期発見には、ガン検診です。
会社が人間ドッグを手配してくれなくても
自治体が無料か低額でガン検診をしています。
100%ではありません、ガンになっても 早期発見できる可能性は高まります。


現在のガン治療の主流は、抗がん剤治療です。
早期に発見でき、手術でガンを摘出しても、 転移の可能性が残るため
何も無くてもその後1年ぐらいは、抗がん剤+経過観察が必要です。

また、抗がん剤のみの治療もあります。
ガン治療でやっかいなのは、根治することが難しく、
いずれ再発したり、転移して、入退院を繰り返すことです。

500万円ぐらい貯蓄している家庭は普通にあります。
高額療養費制度もあります。
ですが、ガンの治療が長引くと すべて健康保険内で治療して、
高額療養費制度を使っても 医療費だけで年60万円程度は必要です。

このほか入院の食事代、テレビ、
病院への交通費や 体調を支えるための、市販のサプリメント
副作用の抜け毛をカバーするためのウィッグなど
医療費と合わせて年100万円は必要になってきます。
これが何年も続けば、治療で貯金も無くなり
ガン患者が世帯主なら、収入も途絶え、
生活費を切り詰めるしかなくなっていきます。  


3.2.2 保険適用の範囲でしか治療できない

・ 免疫療法等の保険外の医療を受けられない。
・ 保険適用外の新薬は治療に使えない。

必要額:70万円〜
病気やケガの治療で、3割負担で済むのは、 健康保険が適用できるからです。
逆にいうとどんなに効果があっても
健康保険対象外であれば、全額自己負担です。
健康保険適用外の治療のなかには
民間信仰や怪しい宗教のいかがわしい、 医療と呼べないようなものもあります。
もう一方で、医学的な研究が続けられているものもあります。

一部で効果は認められていても
治療実績が少なかったり、学術的に解明されていないため
まだ適応外のものもあります。
また日本の医薬品の認可は遅い。
2年ぐらい前に海外では使えるようになっている薬が まだ使えなかったり、
健康保険適用外だったりします。

健康保険適用になるのは、
それに代わる治療法がなく、
効果があり、副作用が少ないことが認められた医療行為です。
どんなに効果があっても、まだ、実績不足の治療や薬が、
あなたの治療が間に合ううちに保険適用になるかどうかは 誰にも分からない。

特にガン治療には、まだ保険が使えない治療や薬が多くあります。
免疫療法などがその代表です。
免疫療法といっても、さまざまな種類があるので 一概にはいえませんが
治療期間の目安を大雑把にいうと 一回の治療で終わるものは少なく
大体が5、6回ぐらいの治療を1クールとしています。
1クールはだいたい半年前後です。
1クールの料金も病院、治療法によってさまざまですが、
70〜300万円ぐらいは必要のようです。

ガンの程度にもよりますが、 1クールで終わるものは少なく
場合によっては、死ぬまでつづいたり
2、3の治療法と組み合わせることもあります。

こうなると自己負担が マンション1軒分ぐらいになっていきます。
確定申告で医療費控除を受けることはでますが
まあ10分の1返ってくればいいほうです。
高額療養費制度のようなありがたい仕組みは使えません。

免疫療法がすべてのガンに効果があるとは思えませんが、
ガンになったら、金持ちと貧乏人で 余命が違うといわれるのはこのためです。

もひとつ知っておく必要があるのは
健康保険が適用できる治療と対象外の治療を組み合わせてやると
すべてが健康保険対象外になるということです。
つまり本来保険適用の治療も全額自己負担になる ということです 。




2.2 リスク別 加入の是非3.2 保険選びの10のポイント


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